ぼくのカウンセリングやプログラムに
参加した人であれば、
結構、きかれることがあります。
それは……
「なぜ、心理カウンセリングなのに
食事や睡眠について話すんですか?」
ぼく自身、うつ病になり
精神科医からカウンセリングを受けたことが
あるのですが、
睡眠や食事についてまったく聞かれず、
投薬の結果、うつ状態が緩和しているかどうか
だけを聞かれました。
そう言うと、
「心理カウンセリングですもんね。
食事なら栄養士、睡眠なら睡眠のプロに聞きますよね」
と、心理カウンセリングと食事・睡眠を
切り分けて考えたがる方が多いです。
しかし、
これは間違いです。
うつ病は睡眠・食事と大きくかかわっている
うつは睡眠・食事と
大きくかかわっており、
むしろ「投薬」や「心理療法」に頼らず
まずは睡眠と食事を改善しなければいけません。
睡眠と食事がととのって初めて
「投薬」「心理療法」にとりかからないと
本来はいけないのです。
というのも、
1日2時間しか寝ていなければ、
気分が落ち込むのは当たり前ですよね。
体調が優れず、
心疾患やがんになるリスクも
高まります。
もし1日2時間しか寝ていない人が
心理クリニックに行ったとしたら、
「うつ」と診断される可能性が高いです。
というのも、
うつ病の診断には、DSM-5という
アメリカの精神医学会が作った
統計診断マニュアルを使うことが多いのですが、
●気分の減退
●不眠
はうつ病の診断基準に入っているからです。
もちろん、これだけでは通常、
「うつ病」診断はされませんが、
精神科医の数が少なく、
うつの患者数が爆発的に増えている現状から、
「うつ状態ですね。お薬出しておきましょうね」
という医師もいます。
ぼくの場合、
このケースでした。
著者がうつだった時の睡眠・食事
睡眠時間は一日4時間未満、
食事といえばレトルトやトンカツ、コンビニ弁当など
野菜・魚をまったく取らない、高カロリー、高糖質な
食事をつづけていました。
この状態でいくら抗うつ薬を
のんでも治るはずがなく、
一日3錠だった薬が
最終的に一日17錠にふくれあがりました。
もちろん、まったく治りません。
「まったくよくならないんですが?」
と精神科医にいっても
「じゃあお薬増やしましょうね」
と言うだけで話になりません。
ぼくはそこから、
薬をすべてゴミ箱に捨てて、
食事や睡眠に関する本を
それぞれ3冊ずつ図書館で借りて、
そこに書かれているエッセンスを
紙に書き出し、
ひたすら取り組みました。
その結果、一日1時間しか起き上がれない状態だったのに、
3か月後にはフルタイムで普通に働けるようになるまでに
回復しました。
この経験から
ぼくはあなたに睡眠や食事について
まずは話しています。
ぼくのカウンセリングやプログラムで
必ず睡眠・食事について触れるのは
こういうわけなのです。
進藤